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スパ ラクーアを存分にたのしむサウナ道「ラクサ道」/絵と文 タナカ カツキ

Vol.2 慣れるまで

クマ「サウナというのは水風呂から出て しばらくすると訪れる恍惚感を楽しむことなんだ どうしても日本人はサウナときくと むさ苦しいサウナ室をイメージしてしまう」

ラク子「そうね、ほとんどの人がそうだと思う だって、電車が混んでて空調が故障してたりすれば「満員電車サウナ状態!」とかいうもん」

クマ「正しくは「満員電車サウナ室状態!」サウナはほんらい清々しい感覚のことなんだ」

(サウナ状態 と サウナ室状態 のイメージ)

ラク子「真逆のイメージね」

クマ「言葉のこまかい話はいいとして じゃあ、どうすればサウナが清々しく感じられるのか」

ラク子「さっさと教えて」

クマ「さっさと教えるよ、いくよ!」

ラク子「きて!」

クマ「サウナは水風呂に入れるようになると、そのよさがわかる サウナが好き~とか 最近サウナにハマってるの~なんていうのは つまり水風呂にハマってるってことなんだよ」

ラク子「そうなんだ~ 水風呂にハマってるのか~ 私、水風呂苦手だからな~ あれ、拷問だもん」

クマ「水風呂はみんな苦手なんだよ」

ラク子「そうなの? みんな苦手なんだ...」

クマ「最初から水風呂が好き~! なんて人はめったにいないんじゃないかなあ~ あれは拷問」

ラク子「じゃあ、なんで入れるの?」

クマ「慣れたんだよ!」

ラク子「慣れ!!」

ラク子「慣れたんだ~!」

クマ「そう、慣れちゃうんだよ たとえば日本人が41度の熱いお湯に入れるのも 慣れちゃったから」

ラク子「日本人は熱いお湯に浸るのを好む民族とか言われるけど」

クマ「子供の頃を思い出してごらん 最初は熱くて なんで大人は入れるんだろう~?って思わなかった?」

ラク子「肩まで浸かって数字を数えさせられて...あれ拷問だったわ...」

クマ「熱湯も冷水も最初から好きな人なんていない いつしか慣れちゃう」

ラク子「慣れちゃうのか~ でも慣れるまでは大変ね」

クマ「だから、最初は膝丈くらいでいい 腕や足だけ冷やして あとは椅子に座って休憩」

ラク子「それでいいの?」

クマ「それでいい、無理はしなくていい そのうち肩まで平気で浸かってる自分に驚くよ」

ラク子「へー! 新しい自分に出会うのね」

クマ「あ、その言い方いいね~ 新しい自分に出会う旅」「一歩ずつ、あるいてゆこう サウナ道」

つづく

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